■和田 武       立命館大学産業社会学部教授  工学博士


■経歴
 
1941年和歌山生まれ。
1965年京都大学大学院工学研究科修士課程修了、その後、住友化学(株)中央研究所、大阪経済法科大学、愛知大学教授
1996年より現職。

所属学会:日本環境学会、太陽エネルギー学会、エネルギー資源学会、日本環境教育学会。

著書:「地球環境論」「新地球環境論」創元社、「環境問題入門」実教出版、「環境問題を学ぶひとのために」世界思想社、「地球温暖化を防止するエネルギー戦略」実教出版(共著)、「地球温暖化防止とエネルギーの課題」水曜社、「環境展望1999-2000」「環境展望 Vol.2」「環境展望 Vol.3」実教出版など多数。


■発表の内容   市民主導の再生可能エネルギー普及
 
 温暖化による不可逆的環境破壊を防止するために、CO2の大幅削減は不可欠の条件であり、21世紀には、風力や太陽光・熱、バイオマスなどの再生可能エネルギーの飛躍的普及が求められる。再生可能エネルギーには、市民がその普及に取り組みやすく、市民主導で普及が促進されるという特徴がある。国内外の再生可能エネルギー普及動向と普及先進国・地域での現地調査に基づいて、市民主導が再生可能エネルギー普及の鍵であることを実証する。

さらに、市民主導の普及が地球環境保全や資源保全に貢献するだけでなく、エネルギー自給構造の確立、国際貢献、地域社会の自立や発展をももたらすことも明らかにする。最後に、持続可能な社会への変革において、市民主導の再生可能エネルギー普及が果たす役割はきわめて大きいことも示す。