■石川 聡子 大阪教育大学理科教育講座助手
■経歴
大阪教育大学理科教育講座助手。修士(理学)、修士(教育学)。環境教育の研究と実践に関わって15年。
環境教育についての現在の関心は、環境保全と環境教育の活動の連鎖、地域に構造として根づいたシステムとしての環境教育活動の構築とその評価、環境教育におけるキャパシティ・ビルディング。
大学と地域が連携した地域資源活用型の環境学習や、自分の住む地域で行政・市民・行政のパートナーシップ組織における市民の環境教育支援の活動などをおこなっている。
■発表の内容 永続可能な社会に向けた環境教育
日本の環境教育にはおよそ30年の歴史がありますが、日本に限らず世界的に見ても今環境教育の考え方の枠組みが変化しつつあります。すなわち、「環境教育」を「持続可能な開発のための教育」や「持続可能性に向けての教育」と換言する傾向です。
「持続可能性に向けての教育」と従来の環境教育はどこが異なり、持続可能性に向けての教育とはどのようなものなのか、などについて話題提起する予定です。持続可能性に向けての教育に私たちは希望を見いだしたいのですが、教育の効果が環境保全に連鎖するためには、持続可能性に向けての教育の理念を提示するだけではまだ不十分で、その理念を社会システムとして実現するように果敢に挑戦しなければ、私たちは教育の力、教育によって伸長される市民の力を真に信じているとは言えないのではないでしょうか。
この機会に多くの参加者の方々との議論を通して、環境教育をより実り多い活動へとその質を高めていく具体的な道すじを共有できることを楽しみにしております。